日本医療機能評価機構は16日、手術時に閉創する前にガーゼカウントを行ったにもかかわらず、体腔内にガーゼが残存した事例が相次いで報告されているとして、医療関係者に注意喚起した。同機構では再発防止策として、ガーゼを数える際は1枚ずつ広げて確認し、手術中はカウント対象外のガーゼを使用しないなどの取り組みを紹介。手術終了後にガーゼカウントを再度行うことも呼び掛けている。
同日発出の「医療安全情報No.152」によると、手術時に閉創前にガーゼカウントを行ったが体腔内にガーゼが残存した事例は、2016年1月~19年3月に57件報告された。そのうち48件ではカウントが合っていた。ガーゼが残存した状態でカウントが合っていた主な背景としては、▶丸まったガーゼを目視でカウントした、▶機械の使用時にガーゼ以外の血餅などをカウントした、▶カウント対象外のX線造影材なしのガーゼをカウントした、▶ガーゼを半分に切って使用した―などがあったという。