横倉 父は内科医でしたが、私は次男ということもあり、高校3年生の夏まで医学部に進むことはあまり考えていませんでした。夏休みの終わりに盲腸で入院し、外科医だった叔父の手術を受けて元気になりました。人を助けることができる医師という仕事に魅力を改めて感じ、叔父と同じ外科医になろうと決めて、秋から勉強を始めました。
横倉 “四当五落”などと言われていたので、睡眠時間を四時間に削って勉強した覚えがあります。数学が苦手だったのですが、ひたすら参考書を何度も繰り返し解く勉強法でした。修猷館は基礎教育をしっかりしてくれていたので、秋からでも間に合ったのかもしれませんね。
横倉 これからの医師は患者さんやご家族に向き合い、高齢者であればアドバンス・ケア・プランニング(ACP)などを通じ、希望を尊重しながら専門家として最善の医療を提供していく姿勢が大切です。残念ながら医師を巡る環境はかつてのように恵まれたものではなくなっていくでしょう。そうした時代だからこそ、患者さんを治療し、「ありがとう」と言われることに喜びとやりがいを感じてくれる人に医師を目指してほしいと思います。
(本インタビューが掲載された日本医事新報特別付録・医学部進学ガイド「医学部への道2021」の全文はこちらから無料でダウンロードできます)