骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome:MDS)は,遺伝子異常を持つ造血幹細胞のクローン性増殖と血液系細胞の形態的異形成と骨髄での無効造血所見を認め,原因不明の血球減少症と急性骨髄性白血病への移行を特徴とする疾患群である。
汎血球減少と骨髄の異形成がみられ,骨髄の染色体検査で異常核型がみられることが多い。
血球減少の程度や白血病移行のリスクによって,層別化される。層別化には国際予後判定システム改訂版(International Prognostic Scoring System-revised:IPSS-R)によるリスク分類(表)1)が広く用いられており,スコア3.5点以下を低リスク群,4.0点以上を高リスク群として層別化して治療法を決定する。
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