株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

パニック症の経過・予後の特徴は?

No.4821 (2016年09月17日発行) P.66

貝谷久宣 (心療内科・神経科赤坂クリニック理事長)

登録日: 2016-09-21

最終更新日: 2016-10-06

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • パニック症の経過と予後についてご教示下さい。文献では,予後良好・予後不良のいずれもみられます。最新の文献に基づいてご解説頂きたいと思います。

    (質問者:岐阜県 K)



    【回答】

    まず,長期追跡を行った研究のうち比較的対象数が多い6研究を抜粋し,まとめたものを表1に示します1)。パニック発作は比較的早期に軽快していくことがわかっています。また,発作のコントロール率は近年になるほど高くなっており,治療が進歩していると考えられます。しかし,広場恐怖症はこの限りではありません。予後不良の要因を列記すると,女性であること,家族歴があること,初発パニック発作が早期であること,初発パニック発作の症状数が多いこと,初診時の恐怖性回避が強いこと,初診時の予期不安が高度であること,初診時の生活の質が低いこと,初診時うつ病自記式点数が高いこと,初診時年齢が若年であること,受診回数が多いこと等が挙げられます。

    最近オランダで行われた一般住民を対象とした大規模な健康調査では,155例のパニック症のうち,パニック発作寛解は1年後56.7%,2年後64.5%であり,寛解までの平均期間は5.7カ月,追跡期間(2年)の寛解者の再発率は21.4%でした。さらに,パニック発作の症状数が3つ以下の不全パニック症の予後は,より良好であることが明らかになりました2)

    残り1,021文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    関連書籍

    もっと見る

    関連求人情報

    もっと見る

    関連物件情報

    もっと見る

    page top