No.5109 (2022年03月26日発行) P.9
登録日: 2022-05-05
最終更新日: 2022-05-17
Web医事新報チャンネルで配信中の「クリニック医師が知っておくべき 診療報酬改定2022のポイント」より、メディヴァの小松大介コンサルティング事業部長による解説「診療所が取るべき対応」の見どころを紹介します。
Web医事新報チャンネルのSPECIAL企画「クリニック医師が知っておくべき 診療報酬改定2022のポイント」では、2022年度改定の外来・在宅のポイントと対策について全3回で講義。講師の小松氏は、第3回の「診療所が取るべき対応」で、外来・在宅のポイントを整理(表参照)した上で、外来型診療所と在宅型診療所が取るべき対策について解説している。
外来型診療所が取るべき経営戦略・対策では、リフィル処方箋の導入とオンライン診療の緩和で「患者の受診行動や診療所の対応のあり方が変わってくる。診療圏の概念も少し変わる」と指摘。
「(患者にとっては)医師と対面で会う頻度がリフィルとオンラインで減らせるということが大きい。『年1~2回(の受診)だったら1時間かけてもいいか』と思われる可能性は十分にある」との見方を示した。
また、初診料の機能強化加算の要件厳格化や在支診以外の診療所を対象とした継続診療加算(在宅療養移行加算に名称変更)の要件見直しは、外来型診療所が「在宅に足を踏み入れていくきっかけになる」とし、これらの点数を活用した在宅参入の検討を求めた。
一方、在宅については、前回の改定に続き「小幅な改定だった」と総括。
在宅型診療所が取るべき対策については「在宅のニーズはまだ全国的に伸びていく流れではあるので、それを確実につかむべく医療の質・量と幅(対象疾患)を拡充・強化したい。皮膚科、整形外科、耳鼻咽喉科、精神科の在宅といったところも最近ニーズが出てきており、そういうニーズをきちんとつかんでいく対応をしていただきたい」と述べた。
小松氏は、「オンライン診療拡充の流れに対応するため既存のクリニックも診療圏の考え方を変える必要があるか」との編集部の質問に対し「多少郊外でも患者を集められるようになるという流れではある」としながら、「地域密着できちんと患者がついている先生が慌てることはない」と冷静な対応を求めた。