厚生労働省の「喫煙の健康影響に関する検討会」(祖父江友孝座長)は8月31日、喫煙と疾病リスクの関連性の判定を盛り込んだ報告書をとりまとめた。厚労省は同報告書を今後のたばこ対策の根幹に位置づけ、受動喫煙防止対策などを一層強化する方針。
報告書は通称「たばこ白書」と呼ばれ、1987年に初めて作成された。今回の報告書は第4版に当たり、15年ぶりの改訂となった。最大の特徴は、科学的根拠に基づく喫煙による疾病リスクの判定が記載された点だ。
健康影響の因果関係の判定は、「レベル1」(因果関係の推定に十分)から「レベル4」(因果関係なし)の4段階。喫煙による喫煙者本人への健康影響については、肺がん、食道がん、胃がん、脳卒中、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、2型糖尿病の発症などを「レベル1」に位置づけた。
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