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ラインファーマ:国内初の経口人工妊娠中絶薬「メフィーゴ」承認[新薬開発・販売 FRONTLINE]

No.5168 (2023年05月13日発行) P.15

登録日: 2023-05-09

最終更新日: 2023-05-09

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厚生労働省は4月28日、ラインファーマが申請していた国内初の経口人工妊娠中絶薬「メフィーゴパック」(一般名:ミフェプリストン/ミソプロストール)を薬事承認した。効能・効果は「子宮内妊娠が確認された妊娠63日(妊娠9週0日)以下の者に対する人工妊娠中絶」。

メフィーゴは、妊娠の維持を阻害する抗プロゲステロン作用を持つミフェプリストン錠と、子宮収縮作用を持つミソプロストールバッカル錠で構成されるパック製剤。これらを適切な間隔で投与することで妊娠の継続を中断し、人工妊娠中絶に至らしめる。

メフィーゴ投与後、重度の子宮出血や重篤な子宮内膜炎が発現することがあることから、添付文書の警告欄には「緊急時に適切な対応が取れる体制の下で投与すること」と明記。この緊急対応体制に関して厚労省は28日、①適正な使用体制のあり方が確立されるまでの当分の間、入院可能な有床施設で使用する、②ミソプロストール投与後は、胎嚢が排出されるまで入院または院内待機を必須とする─などの留意事項を示した通知を全国に送付した。

ラインファーマによると、ミフェプリストン錠とミソプロストールバッカル錠のパック製剤の承認は、オーストラリア、カナダに次いで日本は3番目となる。

「メフィーゴパック」の臨床成績
【有効性】ミソプロストール投与後24時間までに人工妊娠中絶が成功した割合は93.3% 【安全性】主な有害事象は下腹部痛(30.0%)や嘔吐(20.8%)、重大な副作用は重度の子宮出血(0.8%)や感染症(頻度不明)

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