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医療機関は予診票等で接種歴の確認を - 再接種による副反応回避のため [肺炎球菌ワクチン定期接種化]

No.4699 (2014年05月17日発行) P.10

登録日: 2014-05-17

最終更新日: 2016-11-16

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【概要】10月に定期接種に導入する成人用肺炎球菌ワクチンについて、厚生労働省は13日、医療機関が予診票や問診で過去(特に5年以内)の接種歴の確認を行う案を示した。

成人用肺炎球菌ワクチンについては、過去5年以内に多価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(販売名=ニューモバックスNP)を接種したことのある者は、同剤の接種による副反応(注射部位の疼痛、紅斑、硬結等)が、初回接種時より頻度が高く、強い程度で発現すると報告されている。
これを受け、厚労省は13日、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会(岡部信彦部会長)に対し、5年以内の再接種を回避するため、定期接種を実施する医療機関が、予診票や問診で過去(特に5年以内)の接種歴について確認を行う案を示し、了承を得た。
医療機関には、予防接種済証を被接種者に確実に交付し、保管するよう周知することも求める。市町村に対しても、接種歴を予防接種台帳で管理するとともに、接種歴の問い合わせに応じるなど適切な対応を求める。

●長期療養特例も規定 
厚労省はまた、免疫機能の異常など長期療養を必要とする疾患により、水痘ワクチンおよび成人用肺炎球菌ワクチンの定期接種を対象年齢の間に受けられなかった場合の特例についても提示。
水痘ワクチンは他の定期接種と同様に2年間、肺炎球菌ワクチンについては1年間の長期療養特例をそれぞれ設け、接種の対象年齢に上限は設けないこととした。

●誤接種防ぐリーフレットを作成 
同日の部会ではこのほか、予防接種に関する間違い(誤接種)を防ぐため、厚労省の研究事業として作成された医療機関向けリーフレットについて、研究代表を務めた多屋馨子委員(国立感染症研究所感染症疫学センター)が報告した。
小児における定期の予防接種は乳幼児期に集中し、ワクチンの種類によって接種間隔や回数が異なるため、間違いが生じる可能性がある。
多屋委員によると、最も多いのは接種回数の間違い。リーフレットでは、「Hibワクチンの接種開始が7カ月齢の子どもに初回接種を3回(正しくは2回)してしまった」「接種していないとの保護者の思い込みで、接種済みのワクチンを再接種してしまった」等の事例を挙げ、医療機関に注意を促している。
また、予防接種における確認のポイントとして、①ワクチンの種類、②接種年齢、間隔、回数、③接種量と方法、④器具が未使用であるか、⑤ワクチンの有効期限や保管状態─を列挙。受付からワクチンの準備、問診、接種、接種後までの具体的な流れ(例)や、間違いがあった場合の対応(例)、各ワクチンの接種方法についてもわかりやすくまとめている。
リーフレットのデータは、感染研のHP(http://www.nih.go.jp/niid/images/vaccine/machigai-boshi.pdf)からダウンロードできる。


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