財務省が11月1日の財政審財政制度分科会で「診療報酬本体をマイナス改定とすることが適当」との考えを示したことに対し、東京都医師会の尾﨑治夫会長は11月14日の定例会見で、医師会員や医療機関の従業員の気持ちとして「怒りを通り越して、皆、とても悲しくなった。私たちは財務省の奴隷なのか」とのコメントを披露した。
財務省は特に診療所について、利益剰余金が過去2年間で2割増加していると強調、従業員の賃金上昇に充てられると主張している。これに対して尾﨑会長は「コロナの3年間、開業医が遊んで儲けていたとでも思っているのか」と批判。次期改定でどれだけの財源が必要かについては、具体的な数字を挙げることは控えつつ、「国、政府、政治家が(保険診療に携わる)我々にどういう思いを持っているかが反映される。私はそこに期待する」との見方を示した。