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キャッスルマン病[私の治療]

No.5196 (2023年11月25日発行) P.47

水木満佐央 (大阪大学医学部附属病院化学療法部/同大学大学院血液・腫瘍内科学准教授)

登録日: 2023-11-27

最終更新日: 2023-11-21

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  • キャッスルマン病は,1954年にB. Castlemanが8年の経過を有する巨大腫瘤を認めた40歳男性例を提示したのが一例目の報告である。その後,病理組織型としてhyaline vascular type,plasma cell typeの2型が存在すること,限局性病変のみならず多発性病変が存在することが報告されるようになり,限局型(unicentric Castleman disease:UCD),全身型(multicentric Castleman disease:MCD)の2病型にわけられることとなった。キャッスルマン病は非腫瘍性の反応性リンパ増殖性疾患であり,日本で最も多いのは,病因が不明の特発性MCD(idiopathic MCD:iMCD)である。

    ▶診断のポイント

    リンパ節組織診断が重要であり,「キャッスルマン病・TAFRO症候群・その類縁疾患調査研究班」によるキャッスルマン病の診断基準は表 1)の通りとなっている。

    *:正式名:(旧)非癌,慢性炎症性リンパ節・骨髄異常を示すキャッスルマン病,TAFRO症候群その類縁疾患の診断基準,重症度分類の改正,診断・治療のガイドラインの策定に関する調査研究班。(現)キャッスルマン病,TAFRO症候群,類縁疾患の診療ガイドラインの策定や更なる改良に向けた国際的な総意形成を踏まえた調査研究班(難治性疾患等政策研究事業)。この調査研究班を中心とした組織において診療ガイドラインを作成しており,本稿は同ガイドラインを参照してまとめた。

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