厚生労働省の厚生科学審議会結核部会は7月23日、抗結核薬として約40年ぶりに薬事承認された新規多剤耐性肺結核治療薬「デラマニド」(販売名=デルティバ、16頁参照)の取り扱いについて議論し、同剤の使用を結核医療基準に記載することで合意した。
多剤耐性結核薬は、単剤で使用すると耐性菌が生じやすくなる。そのため、同剤の使用は第1選択薬のイソニアジドとリファンピシンに耐性を有する場合に限り、ピラジナミドなど既存の抗結核薬3剤以上との併用を原則とする。
結核医療基準に記載された薬剤を用いた治療では、医療費の100分の95が公費補助の対象となる。
同日の部会では、直接服薬確認療法(DOTS)の実施率をさらに向上するため、医療機関と保健所、薬局の連携強化を感染症法に規定することも了承された。秋の臨時国会に提出予定の同法改正案に盛り込まれる見通し。