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骨髄異形成症候群(MDS)[私の治療]

No.5204 (2024年01月20日発行) P.33

南谷泰仁 (東京大学医科学研究所血液腫瘍内科教授)

登録日: 2024-01-17

最終更新日: 2024-01-16

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  • 骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndromes:MDS)は,異形成を伴う造血不全と急性骨髄性白血病への進展を特徴とするクローン性疾患である。多彩な病態を含む疾患群であり,正確な病態の把握が必要である。そのため,可能な限り専門医にコンサルトする。

    ▶診断のポイント

    骨髄不全に伴う症状(慢性貧血,時に出血傾向や発熱)を認め,1血球系統以上の減少〔成人でヘモグロビン濃度13g/dL未満(男性)または12g/dL未満(女性),好中球数1800/μL未満,血小板数10万/μL未満〕を認めた場合に,MDSを疑う。鑑別すべき疾患は多く,専門医によるアセスメントが必要である。骨髄と末梢血の芽球比率は20%未満である。特徴的な染色体検査や遺伝子異常が診断の補助となることがある。異形成(形態異常)の判断は,特発性造血障害に関する調査研究班の「不応性貧血(骨髄異形成症候群)の形態学的異形成に基づく診断確度区分」1)を参考にする。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    MDSは多彩な病態を含む疾患群であり,疾患リスクによって治療方針が大別される。リスク分類にはIPSS-Rが用いられ,Very Low,Low,Intermediate群が低リスクに,High,Very High群が高リスクに分類される。網羅的な遺伝子検査が可能な場合はIPSS-Mスコアを計算する。低リスク群の治療目的は,骨髄不全に伴う症状を改善して生活の質を向上させることである。一方,高リスク群では急性骨髄性白血病への進展を抑制して生命予後を延長することをめざす。

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