厚生労働省は20日、来年1月にスタートする新たな難病医療制度で患者の診断・治療に当たる「指定医」の要件として、学会の専門医資格の所有や一定の研修の修了などを提示した。
5月に成立した難病医療法では、難病医療をできる限り2次医療圏内で提供し、厚労省が指定する専門医療機関と連携する「指定医」が診療に当たるとされている。
指定医のうち、難病患者の初回診断と治療方針の決定を行う「難病指定医」の要件は、(1)5年以上の難病の診断または治療の経験があり関係学会の専門医資格を有している、(2)1~2日程度の研修を修了している─の2つ。患者のかかりつけ医となる「協力難病指定医」は、(1)に加え、1~2時間程度の研修修了を要件とする。どちらの資格も5年ごとの更新制となる見通し。
研修内容について厚労省は、「制度の概要、医療費助成の申請・更新に必要な診断書の書き方、診断情報の登録システムへの入力方法のほか、いくつかの疾患では症例検討も実施する」としている。