感染症法施行規則の一部を改正する省令が9日に公布されたことを踏まえ、感染症発生動向調査の全数届出対象に、水痘の入院症例が追加された。19日から施行される。
水痘の重症例は、水痘に伴う軟部組織の感染症、脳炎、肺炎、肝炎等の合併症を有し、多くは入院して治療を受けていると考えられる。水痘は感染症法の5類感染症に位置づけられ、小児科定点からの届出対象になっているが、重篤度が高いとされる水痘の入院症例かどうかは把握されていなかった。 水痘は、成人肺炎球菌とともに今年10月をメドに定期接種が実施される予定。定期接種化の効果が最も顕著に表れるのは重症水痘の減少であると推定されることから、水痘の入院症例を全数届出対象に追加し、主として重症例の発生動向を把握することでワクチンの有効性を評価する。小児科定点からの報告も継続し、定点報告数の推移も評価の指標の1つとする。