約70年ぶりに発生したデング熱の国内感染を受け、厚生労働省は8日、蚊が媒介する感染症について、「特定感染症予防指針」を策定する方針を示した。近く厚生科学審議会感染症部会に設置する小委員会で指針の内容を検討し、来年4月までに取りまとめる。
特定感染症予防指針は、発生・蔓延の防止や原因究明の必要がある感染症への統一的な対策を定めるもの。これまでにインフルエンザ、風しんなどで策定されている。
新たな指針は、感染症法で4類感染症全数届出疾患に位置づけられているデング熱、マラリア、日本脳炎、チクングニア熱などの蚊媒介性感染症が対象。(1)平時・発生時の蚊対策、(2)診療ガイドラインなど医療機関への情報提供、(3)診断検査法やワクチン・治療薬の研究開発、(4)国際機関との連携─などの基本的な方向性を示す。