アストラゼネカは3月26日、気管支喘息治療薬「ファセンラ皮下注10mg/30mgシリンジ」(一般名:ベンラリズマブ)について「既存治療によっても喘息症状をコントロールできない6歳以上の小児の難治の気管支喘息患者」の適応を取得したと発表した。
ファセンラは日本において、成人の気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)を適応症として、2018年1月に承認されている。
今回の承認は、日本人被験者を含む国際共同第Ⅲ相試験の結果に基づくもの。小児の薬物動態(PK)は成人・青少年の気管支喘息患者とのわずかな違いが認められたものの、薬力学(PD)(末梢血の好酸球数のほぼ完全な除去)・安全性プロファイルは、成人・青少年の気管支喘息患者と同様で、さらに、10mg/30mg投与群では呼吸機能の数値的な上昇、ACQ-IAの数値的な低下が認められたという。
同社研究開発本部長の大津智子執行役員は「今回の承認により小児患者さんにもファセンラをお届けできるようになったことを喜ばしく思う。成人同様、初回3回は4週毎、以降8週間隔の投与が可能となることからも小児患者さんと保護者の方々の負担が少しでも軽減できることを期待している」とコメントしている。
「ファセンラ皮下注 30mg シリンジ」の用法・用量
体重35kg未満の6歳以上12歳未満の小児には1回10mgを、初回、4週後、8週後に皮下注射、以降、8週間隔で皮下注射する