本連載では,日本プライマリ・ケア連合学会/全日本病院協会が実施している「総合医育成プログラム」の中から,選りすぐりのクリニカルパールを紹介します。現場のニーズを熟知しているエキスパートが,プライマリ・ケア医にとって「まさにそこが知りたかった!」というポイントをわかりやすく解説します。
ショックにおいて,血圧低下は必須ではありません。ショックは「酸素供給の減少,酸素消費量の増加,不適切な酸素利用の複合による組織の低酸素状態」と定義されます。血圧低下は多くのショック患者に生じますが,ショックの初期において正常血圧であったり,血圧が上昇していたりすることもあります。低血圧の患者さんが必ずショックになるということでもありません。