株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

胸痛の診断と初期治療[〈from総合医育成プログラム〉プライマリ・ケアで役立つクリニカルパール(3)]

No.5249 (2024年11月30日発行) P.14

藤田晋也 (飯塚病院連携医療・緩和ケア科)

齊藤裕之 (山口大学医学部附属病院総合診療部准教授)

登録日: 2024-12-02

最終更新日: 2024-11-29

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

T&A救急初療(病院版)編③ 日本プライマリ・ケア連合学会監修

本連載では,日本プライマリ・ケア連合学会/全日本病院協会が実施している「総合医育成プログラム」の中から,選りすぐりのクリニカルパールを紹介します。現場のニーズを熟知しているエキスパートが,プライマリ・ケア医にとって「まさにそこが知りたかった!」というポイントをわかりやすく解説します。

今回のクリニカルパール救急外来で胸痛患者に遭遇したら,4 killer chest painを想起する!
急性冠症候群(ACS)を意識したら迅速に12誘導心電図を行い,ST上昇していたら循環器内科Call!
循環器内科医が来るまでの初期対応は,アスピリンを咀嚼内服させ,SpO2低下していたら酸素投与!

1 胸痛診療の柱である4 killer chest pain

皆様は,胸痛診療に自信はありますか? 一般外来と異なり,救急外来での胸痛は,「致死的疾患」を除外することに注力するのが大切で,その初期対応はある程度パターン化されています。そのため,救急外来の胸痛診療の第一歩は,4 killer chest pain(表1)を認識することから始まります。その中でも,今回は最も頻度の高い急性冠症候群(ACS)に焦点を当てていこうと思います。なお,特発性食道破裂を追加し,5 killerとすることもあります。

プレミアム会員向けコンテンツです(連載の第1~3回と最新回のみ無料会員も閲覧可)
→ログインした状態で続きを読む

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連物件情報

もっと見る

page top