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食事で誘発される両耳下腺部の激痛を主訴に来院した54歳男性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(321)]

No.5262 (2025年03月01日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (医療法人生坂医院)

岡野義英 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

田村弘樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

横川大樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2025-02-27

最終更新日: 2025-02-25

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7カ月前から毎食事時に右耳下腺部の激痛が生じるようになった。耳鼻科と脳神経外科を受診したが,血液検査,耳下腺エコー,頭部CTおよびMRIで異常なく,原因不明。その後,やや軽快するも,2カ月前から左耳下腺部の激痛が加わり,対症療法としてのカルバマゼピンやミロガバリンも無効であったため,精査目的に当科を紹介受診した。

1口目を口にした瞬間に激痛が生じ,食事終了2~3分後に激痛が一度だけ再燃する。開口・嚥下での増悪はないが,レモンなどを思い浮かべるだけでも疼痛が誘発され,また濃い味で悪化するため,野菜など薄味のものから食べ始めるようにしているという。

既往は6カ月前から2型糖尿病(合併症なし)。インスリン使用中。

身体診察では,両耳下腺部に圧痛を認める以外に異常所見なし(図1)。

一般採血・生化学検査での異常値はHbA1c 6.3%のみ。



 研修医の診断:舌咽神経痛

指導医の診断は?

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