限局性学習症(specific learning disorder:SLD)は,就学後年齢の子どもにおいて,正常水準の知的機能下にあって,読字・書字・算数障害などを認める特異的な神経発達症である。聞く,話す,読む,書く,計算する,推論することなどに困難さがあり,国語,算数の学業成績が低い。わが国の児童生徒の4.5%に存在する。
SLDは病気ではなく発達特性である。注意欠如・多動症(ADHD)や自閉スペクトラム症(ASD)などの併存が多く,すべてを考慮した学習支援が必要である。外的要因(教育機会の不足,不十分な指導,第二外国語など)に起因する学力不足とは区別される。発達性ディスレクシアは,特異的な読み書き障害である。
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