10月からスタートする医療事故調査制度に備え、医療機関が実施する調査の費用を補償する保険を新設すると1日、日本医師会が定例会見で発表した。
加入の対象は、日医のA1会員(病院・診療所の開設者・管理者)のうち、診療所と99床以下の病院の開設者・管理者の合計約7万7800人。
医療事故が発生した場合、院内調査にかかる費用が最大年間500万円まで支払われる。補償の対象となるのは、遺体の保管・搬送、解剖、死亡時画像診断、院内事故調査委員会の外部委員に対する謝金など。日医は院内調査にかかる費用を1回100万~200万円程度と見込んでいる。
日医の既存の医師賠償責任保険制度を使って運用するため、新たな保険料の徴収は行わない。
会見した今村定臣常任理事は、保険を新設した理由について「院内調査費の負担を求める多くの要望を会員からいただいていた」と述べ、100床以上の会員を対象とする保険の創設も検討していると説明した。