今後の希少がん医療について検討してきた厚生労働省の検討会が7月31日、報告書をまとめた。診療ガイドラインの作成などにより、かかりつけ医を含めた診療ネットワークの構築を求めている。
報告書では、希少がんの条件を(1)年間の発生率が人口10万人対で6例未満、(2)数が少ないため診療・受療上の課題が他のがん種に比べ大きい─と設定。
治療に関しては、患者が容易に専門病院を見つけられるよう国立がん研究センターが情報を提供し、その結果として「必要な集約化を促すべき」とした。
また、国立がん研究センターに「希少がんワーキンググループ」を設置し、ガイドラインや診療ネットワークの検討を求めた。
その上で、入院を要する高度医療を行わない時期には、移動の負担が少ない地元のがん診療連携拠点病院やかかりつけ医でも診療を継続できるよう、「病病連携、病診連携の強化を図るべき」とした。