厚生労働省の厚生科学審議会結核部会は9月25日、結核治療に必要な医療費の公費負担制度の対象について定めた「結核医療の基準」に、フルオロキノロン系抗菌薬のレボフロキサシン水和物(販売名=クラビット)を記載することを了承した。
イソニアジド、リファンピシンなどの一次抗結核薬が使用できない場合の選択肢となる二次抗結核薬の1つとして位置づける。新基準は近く告示される見通し。
同剤は8月、フルオロキノロン系抗菌薬では国内で初めて結核症への適応が承認された。フルオロキノロン系は海外のガイドラインでは抗結核薬として記載され、多剤耐性結核や副作用で他の薬剤が使用困難な患者の治療に使用されている。中でもレボフロキサシンは海外で長期使用の実績がある上に、米国呼吸器学会などは他の抗結核薬より副作用が少ないとしており、日本結核病学会の治療指針にも記載されていた。