厚生労働省の「喫煙の健康影響に関する検討会」は11月30日に初会合を開き、今後の喫煙対策の基礎となる報告書の作成を始めた。来年6月までに策定する。
喫煙の健康影響に関する報告書の作成は2001年以来。前回の報告書作成から、受動喫煙問題などで新知見が蓄積され、新たな喫煙対策や国際条約が打ち出されたほか、2020年の東京五輪に向け、受動喫煙防止対策の強化を求める声の高まりが背景にある。
報告書では、喫煙と疾患の因果関係を疾患ごとに、「十分」「示唆的だが十分でない」「不十分」「因果関係がないことを示唆」の4段階評価で科学的根拠の強さを示す。
受動喫煙による健康影響や、未成年者、妊婦・胎児への影響についての記述は、前回より大幅に充実される見通し。受動喫煙対策の法制化の現状、法制化した場合の飲食店への経済影響についても、データを集めて記述される予定。
新たに普及した無煙たばこ、電子たばこについても、製品の現状と健康影響を取り上げる。