厚生労働省は7日、認知症初期集中支援チームの医師確保が困難な場合の具体的な対応方法を全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議で提示した。
認知症初期集中支援チームは、政府の認知症国家戦略「新オレンジプラン」により、2018年度からすべての市町村で実施される予定。
厚労省は15年4月から支援チームの医師の要件を緩和。10月には市町村に要件を満たす医師がいない場合、(1)要件を満たす近隣市町村の医師をチーム員とし、会議はその医師がいる市町村で実施することやテレビ電話の利用も可能、(2)複数の市町村が同じ認知症疾患医療センターに事業を委託することも可能、(3)小規模な市町村では合同でチームを設置することも可能─との方針を示した。
今回はさらにその具体例を提示。(1)については、離島などでは書類を医師にメールで送付し、テレビ会議で助言を受けることや、緊急の会議では医師の電話をチーム全員が直接聞けるよう工夫することを挙げた。(2)については、1市2町が同じ医療機関に委託する山形県の事例を紹介。(3)については、各市町村で当番を一定期間ごとに回すといった工夫を挙げた。