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結核患者、高齢者や医師などで増加 [結核登録者情報調査年報]

No.4811 (2016年07月09日発行) P.11

登録日: 2016-07-09

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厚生労働省が6月29日、「2015年結核登録者情報調査年報集計結果(概況)」を公表した。年間の新登録結核患者数・結核罹患率(人口10万人対の新登録結核患者数)は減少傾向が続いているが、高齢者や医師など医療従事者が増加していることが分かった。
結核罹患率は14.4(前年15.4)で、『結核に関する特定感染症予防指針』(11年)の15年の目標値である「15以下」を達成しているが、世界的に見れば日本は依然として中蔓延国のままだ。外務省、厚労省、国際協力機構(JICA)、結核予防会、ストップ結核パートナーシップ日本が14年に策定した『改定版ストップ結核ジャパンアクションプラン』では、東京オリンピック・パラリンピックが開催される20年までに低蔓延国(結核罹患率10以下)にすることを目指しており、現在厚労省の結核部会が改正に向けた議論を進めている予防指針にも20年の目標値として盛り込まれる見込み。
また、80歳以上の新登録結核患者は全体の38.3%を占め、高齢化が進んでいる。罹患率も69.8と高く、70代の約2.6倍、60代の約5.4倍。
国内の罹患率には地域差がみられ、大阪市34.4、東京都特別区19.1など大都市で高い傾向が続く一方、罹患率10を下回る都道府県は9道県と前年の6県から増加した。
医療従事者における新登録結核患者数は、看護師・保健師は219人で前年(249人)より減少したが、医師が61人(前年47人)、その他の医療従事者は264人(同255人)と増加している。


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