【Q】
器質的心疾患を有する低心機能症例における心室頻拍(ventricular tachycardia:VT)に対する治療として,従来は植込み型除細動器(implantable cardioverter defibrillator:ICD)が第一選択で,アブレーション治療はICD作動回数を減らす目的で施行されていたと思います。【A】
心室頻拍の中で,心外膜側に起源を有し,心内膜側からのアプローチでは治療不成功で心外膜アブレーションによって治療に成功する症例が,日本のいくつかの施設から報告されています。私たちもこの方法によって拡張型心筋症,肥大型心筋症,Brugada症候群などの心室頻拍・細動の誘発不能・低下症例を経験しており,心室頻拍アブレーションの成功率は格段に上昇しています。