【Q】
菌状息肉症などの皮膚悪性リンパ腫について,治療のポイントをご教示下さい。特に最近の新しい治療薬の使いわけや投与のタイミングなどはどのように考えたらよいでしょうか。東京大学・菅谷 誠先生にお願いします。【A】
皮膚悪性リンパ腫の代表である菌状息肉症は根治することが難しいため,病気とうまく付き合い,いたずらに強力な治療を行わず,進行を防ぐことに専念する,といった姿勢が重要です。特に新生,消退を繰り返す丘疹・結節や,外科的切除や電子線照射で対応できる病変に対して,抗癌剤を安易に使用しないことが大切だと思います。白人と比べて皮膚癌の頻度が低い日本人の場合は,紫外線療法が治療の基本です。