図 全国がん登録の流れ
2013年に成立した「がん登録等の推進に関する法律(がん登録推進法)」が来年1月から施行され、がん罹患情報の都道府県への届出が義務化される。
現在のがん登録には、都道府県が行う「地域がん登録」、国立がん研究センター(国がん)が全国集計を行う医療機関単位の「院内がん登録」、学会主体の「臓器別がん登録」の3種類がある(表1)。1月からは地域がん登録が、全国がん登録へ移行される。
全国がん登録の対象となるのは全病院と、手挙げして都道府県の指定を受けた診療所。登録項目は、患者の氏名、性別、生年月日、原発部位、病理診断など次頁表2の26項目だ。登録の流れは図の通りで、医療機関は、都道府県のがん登録室へ診断した年の翌年の12月末までに患者のデータを送る。医療機関から各都道府県に集まった情報は、国がんにあるデータベースで一括管理される。国がんは、厚生労働省を通して患者の死因つきの死亡情報を入手、県を越えて受診した患者の情報を照合し、がんの罹患者数・率、部位別の5年生存率などの統計を出す。
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