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乳児の後頭部がはげることの医学的理由は?

No.4816 (2016年08月13日発行) P.60

徳田幸子 (京都府立医科大学小児発達医学/小児科学講師)

登録日: 2016-08-13

最終更新日: 2016-10-30

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【Q】

乳児の後頭部がある時期にはげることがありますが,これは医学的にどのように記載されているのでしょうか。
おそらく後頭部と布団などとの間で摩擦が起こることによるものと思われますが,そのような理解で正しいのでしょうか。その程度と,そのあとの毛髪量などとの関係についても併せて教えて下さい。 (兵庫県 K)

【A】

後頭部の毛髪は,出生後に一次毛から二次毛になるため脱落しやすいことが言われています。特に枕などに接する部位は摩擦により毛髪の脱落が容易に起こりますが,これによる哺乳力低下や不機嫌などは認めず,数カ月で生えてくるため病的な意義は低いと考えます。新たに生えてきた際には,脱落していた部位はわからなくなることがほとんどです。
反対に,大きな病気を伴っている場合には,頭皮の異常(欠損や脂腺母斑など)や,皮膚炎,慢性的な下痢など,他の症状がみられることがあります。もしも乳児にこのような皮膚所見が認められれば,早めに皮膚科におかかりになることをお勧めします。

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