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宇宙の安全管理手法を医療安全に応用 [筑波大×JAXA]

No.4814 (2016年07月30日発行) P.11

登録日: 2016-07-30

最終更新日: 2016-10-30

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筑波大学とJAXA(宇宙航空研究開発機構)は23日、都内で医療安全シンポジウムを開き、同大臨床医療管理部の高梨典子氏(写真)が、JAXAとの共同研究として、転倒・転落防止対策を宇宙の安全管理手法で分析したことを紹介した。
筑波大病院で使用している離床センサー「うーご君」を継続的な危険防御策にするため、JAXAは「故障品の使用対策」「設置不良を発生させない対策」「設置後の機能損失を招かない対策」の観点から安全審査を実施。故障品の使用防御策を評価する一方で、多忙な現場でも使用しやすく、機能損失を確認できるチェックリストの作成を提案した。
高梨氏は、宇宙の安全管理手法から学んだこととして、(1)リスクの大きさに応じた二重・三重の危険防御策の設定、(2)手順の教育や訓練、(3)“万が一”にも対応できる柔軟なチームワークによるバックアップ手段─の必要性を指摘。高梨氏は、「現状ではまだ厳しいが、インシデント・オカレンス発生率の高いライン管理や投薬等の場面、人工心肺などの医療機器、侵襲の大きい手術や処置など、患者の生命に直結する医療行為全般へ、宇宙の安全管理手法の適用拡大を検討していきたい」と話した。

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