厚生労働省は10月31日、再生医療安全確保法に基づき、フュージョン細胞治療というがん免疫治療などを自由診療で実施していた医療法人社団慈涌会アクティクリニック(東京都港区)に再生医療等の提供の一時停止と特定細胞加工物の製造の停止を命じた。同法に基づく処分は初。
厚労省が立ち入り検査を行ったところ、同法で定められた再生医療等提供計画の変更の届出を行うことなく治療を行っていたことや、細胞培養を行う加工施設が構造設備の基準を満たしていなかったことなどが確認された。厚労省によると停止期間は未定。現在、治療を受けた患者の健康状態を確認しており、現時点で健康被害の報告はないという。
2014年11月に施行された再生医療安全確保法では、再生医療等の提供計画を厚労省に提出することや、特定細胞加工物の製造を許可制としている。