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医療者はテロにどう向き合うべきか ―「救急医学会でシンポジウム」【2020年東京五輪の医療体制】

No.4832 (2016年12月03日発行) P.11

登録日: 2016-11-25

最終更新日: 2016-11-29

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  • 世界各国でテロ事件が頻発しており、2020年東京五輪もテロの標的になることが懸念されている。医療者はテロにどう向き合うべきか。11月17日に都内で開かれた日本救急医学会学術集会シンポジウムでは、救急・災害医療の専門家が登壇し、提言を行った。

    シンポでは、テロ現場(ホットゾーン)で医療活動ができる特殊訓練を受けた医師の養成も課題に挙げられた

    ■医療も『明確な悪意』意識を

    山口芳裕氏(杏林大)は、東京五輪では1000万人以上の観客が見込まれることから、「『メガ・マスギャザリング』(巨大群衆)に対応可能な重厚な医療体制の構築が必要」と指摘。テロ対策で参考にすべき事例としては、ボストンマラソンテロ(2013年)への対応(表)を挙げ、「医療者も『明確な悪意』を意識した体制を考えるべきだ」と述べた。

    大友康裕氏(東京医歯大)は、国内のCBRNE(用語解説)対策の課題について、地下鉄サリン事件(1995年)の知見を基に「全ての救急指定病院でCBRNEテロの初期対応ができるよう、除染設備を整えるべき」と提言した。

      

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