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エビデンス蓄積や医療連携、普及啓発が重点分野に ─「在宅医療の厚労省WGが初会合」【全国在宅医療会議WG】

No.4839 (2017年01月21日発行) P.11

登録日: 2017-01-16

最終更新日: 2017-01-19

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  • 厚生労働省の全国在宅医療会議ワーキンググループ(WG)が12日、初会合を開催した。在宅医療に関するエビデンス蓄積や医療連携、国民への普及啓発などを重点的に対応すべき分野に位置付け、関係者の役割や具体的に取り組むべきことを検討する。

    WGは在宅医療の推進に向けて医療・介護関係者が議論する「全国在宅医療会議」の下に設置されたもので、特に重点的に検討が必要な事項を議論する。

    初会合では、座長に新田國夫氏(全国在宅療養支援診療所連絡会会長)を選出。厚労省は重点分野として①在宅医療に関するエビデンスの蓄積、②在宅医療に関する医療連携、普及啓発モデルの蓄積─を提示し、関係者の協力体制や役割について根拠や実例に基づいて具体化し、取りまとめることを提案した。WGは今年3月をメドに意見の整理を親会議に報告する予定だ。

    ■在宅医療のガイドラインを今夏に公開予定

    葛谷氏はGL作成上の問題点として在宅医療を対象とする論文が少ないことなどを挙げ、研究者のリクルートが重要と指摘

    在宅医療のエビデンスについては、葛谷雅文氏(名大、写真中央)が参考人として出席し、現在作成中の「在宅医療診療ガイドライン」(GL)や、自身が開発した在宅医療の評価指標「QOL-HC」について紹介した。

    GLは日本老年医学会と日本在宅医学会、国立長寿医療研究センターが作成。①慢性期医療、②急性期医療、③摂食・排泄障害、④臓器不全・悪性腫瘍、⑤エンドオブライフケア、⑥その他─の6分野にわたる33のクリニカルクエスチョンを設定して論文の収集作業を進めており、今年8〜9月に公開予定だ。葛谷氏はGLの狙いについて、在宅医療の有効性がどこまで明らかになっており、どこが明らかになっていないのかを示すことで、まずは臨床研究課題を浮き彫りにすることを目指すと説明した。

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