警察庁は20日、2016年の自殺者数(速報値)が2万1764人だったと発表した(図)。前年より2261人減少し、22年ぶりに2万2000人を下回った。対前年比の減少率は約9.4%で、過去最大という。
男女別にみると、男性は1万5017人、女性は6747人。男性は7年連続、女性は5年連続で減少した。男性の自殺者数は女性の約2.2倍となっている。
都道府県別では、40都道府県で前年より減少。7県(岩手、福井、和歌山、徳島、香川、高知、大分)は増加した。
同日の閣議後会見で塩崎恭久厚生労働相は「自殺者は7年連続で減少しており、良い方向に行っていると思う」と評価する一方、「残念ながら依然として2万人を超える方々が自ら尊い命を絶たれているという事実は変わらない」と述べ、「誰も自殺に追い込まれることのない社会を作るために最大限の努力をしたい」と強調した。