厚生労働省は2月7日付で発出した「医薬品・医療機器等安全性情報No.340」において、在宅酸素療法を受けている患者が、喫煙などが原因と考えられる火災によって死亡する事故が相次いで発生しているとして、改めて注意喚起を行った。
厚労省と日本産業・医療ガス協会のまとめによると、2003年10月から昨年11月までに、在宅酸素療法を実施している患者居宅で発生した火災は61件。そのうち58件は死亡事故となっている。火災の原因で最も多いのは「喫煙」で、全体の43%を占めている。なお、在宅酸素療法に用いる酸素濃縮装置そのものが火災の原因となった事例は報告されていない。
厚労省は、「酸素濃縮装置等の使用中は、装置の周囲2m以内には、火気を置かない」「特に酸素吸入中には、たばこを絶対に吸わない」などの安全対策上の注意点を示し、医療関係者に対しても患者・家族に注意喚起を徹底するよう呼び掛けている。