東京都医師会の尾﨑治夫会長は17日の定例会見で、自民党内で受動喫煙防止対策の強化に関する議論が紛糾している状況を踏まえ、「東京都独自で条例を作らざるをえない」との考えを示した。
尾﨑氏は「(受動喫煙防止対策を盛り込んだ)法案成立が難しく、成立したとしてもかなり規制が緩いものになる可能性が高い」と指摘。「我々はたばこ問題を重要な疾病対策と認識している。現在(都が)作成中の医療計画の事業に受動喫煙防止対策やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)を盛り込んでもらえるよう働き掛けている」と対策の重要性を強調。
その上で、「国の動きを見ながらではあるが、小池(百合子)都知事は、厚生労働省案に準じた厳しい内容の条例を作りたいとの意向があると聞いている。7月の都議会議員選挙では、(小池氏が支援する)都民ファーストの会の公約に掲げるとも明言している」と述べ、「2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、都がしっかりした条例を作っていけるように、医師会としても取り組んでいきたい」との考えを示した。