5月下旬に入り、規制改革推進会議の第1次答申や財政制度等審議会の建議、経済財政諮問会議による『骨太方針2017(仮)』の骨子など官邸・財務省が求める社会保障制度改革が出揃った感がある。これら会議の主張は、2018年度の次期診療報酬改定に大きな影響を与えるものだ。そこで、各会議の役割と主張のポイントを紹介する。
規制改革推進会議はその名の示す通り、首相の諮問に応じ、経済活動における障壁となる規制の撤廃や緩和に向けた提言を行う。中でも医療分野は「岩盤規制」の代表的存在に位置づけられている。16年4月に導入された「患者申出療養」は、同会議の前身に当たる規制改革会議が提案し、新たな保険外併用療養として制度化されたものだ。
5月23日に取りまとめられた第1次答申で中心となったのは、介護サービスの提供と利用のあり方にかかる改革。医療分野への言及は比較的少ない印象だが、見逃せないのは、新薬の処方日数制限の見直しを盛り込んでいることだろう。処方日数の見直しは、前回16年度改定を巡る議論で見直しの必要がないとされた経緯がある。しかし規制改革推進会議は「14日間」を限度とすることにエビデンスはないと指摘。中央社会保険医療協議会に対し、延長を視野に入れた再検討を求めている。
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