厚生労働省は17日、医療費助成の対象となる難病指定疾患(特定疾患)について、学会が作成した診断基準のある約150疾患を来年1月までに新たに特定疾患として指定する考えを明らかにした。研究班レベルで診断基準に準ずるものがある約170疾患についても要件を満たせば来年夏までに指定する。
現在国会審議中の難病対策基本法案に基づく医療提供体制が来年1月に施行されることを受けたもの。厚労省は特定疾患を現在の56疾患から300疾患程度に増やす方針を示している。
指定に当たっては、厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会で、患者数や診断基準に用いられている重症度分類・生活機能障害度の妥当性などを判断した上で順次指定。現行の56疾患のうち、薬害であることが明らかになっているスモンを除く55疾患は指定を継続する。
同省は「来年夏までに指定されなかった場合でも、診断基準が出来次第、順次指定を検討できる体制を整える」としている。