【質問者】
丸山 大 国立がん研究センター中央病院血液腫瘍科 病棟医長
FLは,かつて化学療法では治癒不可能と考えられており,化学療法の強度を高めても予後は改善せず,レジメンの違いによる差はほとんどないとされていました。しかし,1990年代末に登場したリツキシマブの導入により予後は著しく改善し,近年,大規模な比較試験の結果も複数報告されており,治療選択の幅が増えています。
イタリアのグループが行ったR-CVP(リツキシマブ,シクロホスファミド,ビンクリスチン,プレドニゾロン)療法,R-CHOP(リツキシマブ,シクロホスファミド,ドキソルビシン,ビンクリスチン,プレドニゾロン)療法,R-FM(リツキシマブ,フルダラビン,ミトキサントロン)療法の比較試験では,R-CHOP療法とR-FM療法が無増悪生存割合でR-CVP療法を上回り,R-FM療法はR-CHOP療法よりも毒性が強かったことが示されています。
残り601文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する