□四肢伸側に好発する環状紅斑で,中心治癒傾向がある。
□疾患単位ではなく皮疹名であり,その原因は感染症や薬剤アレルギーなど多様であるが,特発性の例も多い。
□特発性のものは若年女性に多くみられる。
□急性の経過をとる。
□四肢を中心に,様々な大きさの円形の紅斑が多発・融合する(図1)。
□紅斑の辺縁は浮腫状に軽度隆起し,中心部は褪色した虹彩状(iris lesion)ないし標的状(target lesion)の形態をとる(図2)。
□しばしば中央部が水疱,痂皮化する。
□そう痒はないか,あっても軽い。
□全身症状や粘膜症状のない軽症型(EM minor)と,発熱や関節痛などの全身症状と粘膜症状を伴う重症型(EM major,Stevens-Johnson症候群)に分類される。
□血液検査では本症に特有の所見はない。
□重症型では白血球増多やCRP上昇がみられる。
□病理組織では,表皮細胞の個細胞壊死,表皮基底層の液状変性を伴う表皮真皮境界部の炎症像,真皮上層の浮腫とリンパ球主体の炎症性細胞浸潤がみられる。
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