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jmedmook90 あなたも名医!ガイドライン改訂で変わる 糖尿病関連腎臓病(DKD)診療

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編集: 阿部 雅紀(日本大学医学部内科学系腎臓高血圧内分泌内科学分野主任教授)
判型: B5判
頁数: 176頁
装丁: カラー
発行日: 2024年02月25日
ISBN: 978-4-7849-6690-5
付録: 無料の電子版(HTML版)が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます)

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◆ 糖尿病性腎症は生活習慣病のCommon Diseaseの1つとなっており、多くの先生方が遭遇する疾患となっています。また近年、アルブミン尿や蛋白尿を呈さずに腎機能障害となる例が増えたことから、従来の糖尿病性腎症を包括する糖尿病関連腎臓病(DKD)という新しい疾患概念が登場しました。
◆ 本書は、新薬の承認や治療の進歩などの動きをふまえたDKDの最新の診断と治療をはじめ、DKDに関して知っておきたい知識を網羅した一冊です。特に、「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023」やKDIGOガイドライン2022など、各種ガイドラインの改訂にあたって変更となった部分の解説に重点をおいています。
◆ 一般医家の先生方はもちろん、初期研修医、内科専攻医、将来腎臓専門医や糖尿病専門医をめざす若手の先生方にも幅広くお役に立つ内容となっています!

本書は、Webコンテンツ(PDF版+HTML版)としても別途ご購入いただけます


診療科: 内科 腎臓内科

目次

第1章糖尿病関連腎臓病の基本
1. 糖尿病関連腎臓病とは?
2. 検査と診断
3. 糖尿病性腎症病期分類2023
4. 原因と発症機序
5. 糖尿病関連腎臓病のタイプ
6. 病理所見と予後
7. 糖尿病関連腎臓病のエンドポイント
8. 腎硬化症との鑑別ポイント
第2章糖尿病関連腎臓病の治療
A生活習慣と自己管理
1. 生活習慣と運動療法
2. 食事療法
B薬物療法
1. 血糖コントロール
2. 血圧コントロール
3. 脂質管理
4. 尿酸管理
5. 貧血管理
6. カリウム管理
7. CKD-MBD管理
8. 心不全対策
9. 動脈硬化対策
10. 尿毒素対策
第3章腎保護効果のエビデンスとガイドライン
1. RAS阻害薬
2. SGLT2阻害薬
3. GLP-1受容体作動薬
4. ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬
5. CKD 治療におけるSGLT2 阻害薬の適正使用に関するrecommendation
6. KDIGOガイドライン2022
7. エビデンスに基づくCKD 診療ガイドライン2023
第4章糖尿病関連腎臓病に対する集約的治療とチーム医療
1. 集約的治療~糖尿病関連腎臓病の包括的ケア
2. 腎代替療法の適応と選択
第5章糖尿病関連腎臓病の最新知見と今後の課題

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序文

巻頭言
現在,わが国の慢性維持透析患者数は34万人を超えていますが,その原疾患の第1位は糖尿病性腎症です。1990年代より糖尿病患者の爆発的な増加に伴い糖尿病性腎症患者が急増し,結果として末期腎不全のため透析導入される患者数が増加しました。1998年,これまで透析導入の原疾患として最多であった慢性糸球体腎炎を抜き糖尿病性腎症がトップとなり,現在まで至っております。それゆえ,透析関連の医療費の増加が社会的に重い経済負担となったため,社会的にも糖尿病の重症化予防に注力することになったわけです。
現在,わが国の高血圧患者数は4300万人,CKD患者数は約1500万人,糖尿病患者数は1200万人と推計されています。そのため,慢性腎臓病(CKD)と糖尿病を合併した患者数もかなり増加していることになり,糖尿病性腎症は生活習慣病のcommon diseaseのひとつとなり,多くの研修医や一般医家の先生方が遭遇する疾患となっています。
腎臓病治療薬がない1980年代,顕性アルブミン尿(尿蛋白1+以上)を呈する糖尿病患者の年間糸球体濾過量(GFR)低下速度は−10mL/分/年でありました。しかし,2001年にレニン・アンジオテンシン系(RAS)阻害薬の腎保護効果のエビデンスが確立し,年間GFR低下速度は−5mL/分/年まで改善しました。そこから約20年の時間は要しましたが,ようやく2つ目の選択肢としてSGLT2阻害薬の腎保護効果が確立されました。SGLT2阻害薬の登場で年間GFR低下速度は−2mL/分/年まで改善しました。さらに2022年,MRAのフィネレノンが糖尿病を合併するCKDに対する腎保護効果も確立され,この領域の治療は進歩し,新たなフェーズに入ってきました。
用語については「糖尿病性腎症」「糖尿病性腎臓病」などがあり,KDIGOガイドラインではdiabetes and CKD(糖尿病合併慢性腎臓病)が用いられており,わが国でも2023年10月にDKDの訳語について,「糖尿病関連腎臓病」へ変更となるなど,どのように呼称すべきかは世界的に統一されていません。国際的な用語も相違があり今後の検討課題ですが,本書ではこうした用語を区別せず,糖尿病とCKDに関する最新の情報についてまとめました。
本書は一般医家の先生方はもちろん,初期研修医,内科専攻医,将来腎臓専門医や糖尿病専門医をめざす若手の先生方にもお役に立つ内容となっています。本書により1人でも多くの患者が正確に診断され,適切な治療に結びつくことを心から願っています。
2024年1月
日本大学医学部内科学系腎臓高血圧内分泌内科学分野主任教授
阿部雅紀

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