著: | 松尾朋博(長崎大学病院 泌尿器科・腎移植外科 病院講師) |
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判型: | A5判 |
頁数: | 208頁 |
装丁: | 2色刷 |
発行日: | 2019年02月12日 |
ISBN: | 978-4-7849-5666-1 |
版数: | 第1版 |
付録: | 無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) |
■新進気鋭の泌尿器科専門医が,診療所・病院のジェネラリストに贈る排尿障害診療の入門書。
■排尿機能障害とは何か? 検査・治療は? 性別や年代別に特有の症状って? 一般内科や在宅ではどうする? などなど,排尿障害診療の基礎から丁寧に解説します。
■泌尿器科を志望する先生,研修医の先生にもお勧めです。
1章:排尿機能障害(下部尿路機能障害)総論
2章:排尿障害の検査方法
3章:排尿機能改善薬
4章:薬剤以外の保存的治療法
5章:性別・年代別に特有な排尿症状
6章:慢性的な排尿障害による合併症
7章:一般診療医に知っておいてほしい泌尿器科的応急処置
8章:在宅医療における排尿障害
先生!その患者さん,排尿障害もありませんか?
頻尿や尿失禁,排尿困難といった下部尿路に関するトラブルはごくありふれた症状です。しかし,「相談するのが恥ずかしい」,「歳のせいだ」,「そもそも病気ではない」などといった患者さん本人の思いから,医療機関への受診につながらない方や,かかりつけ医にすら思いを伝えられずにいる方も多く存在しています。
排尿障害は泌尿器臓器の異常だけではなく,メタボリック症候群や生活習慣病,脳神経疾患,婦人科疾患,整形外科疾患などトリガーとなりうるものも非常に多く,時にそれらが複合して発症するため,泌尿器科非専門医の先生方にも決して無関係な疾患ではありません。そうです!先生方も知らないうちに排尿障害の患者さんを診察しているのです。最近では薬物療法をはじめ排尿障害に関する治療法も大きく進歩していますが,誤った治療法を選択してしまうと思わぬ有害事象を引き起こし,先生方と患者さんの信頼関係を壊しかねません。
そこで本書では,泌尿器科非専門医や研修医,若手レジデントの先生方を主な対象者として,排尿障害に関して知っておいて頂きたい一般的な知識はもちろん,各種治療法に関しても詳しく,そしてわかりやすく記すことを心掛けました。また,泌尿器科専門医への紹介のタイミングなど,より実践的な事項についても触れています。明日から使える排尿障害治療,そしてその先にある患者さんの笑顔を期待して執筆しました。
本書が先生方の診療の一助となることを願っております。
2019年1月
長崎大学病院 泌尿器科・腎移植外科
松尾朋博