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がん対策推進協議会新会長に静岡がんセンター総長の山口建氏

No.4915 (2018年07月07日発行) P.18

登録日: 2018-06-28

最終更新日: 2018-06-28

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厚生労働省は27日、第3期がん対策基本計画が3月に閣議決定されてから初のがん対策推進協議会を開催した。新会長には静岡がんセンター総長の山口建氏が就任。山口氏は「これまでの経験を生かして、共感、共苦の姿勢を大事して任にあたりたい」と抱負を述べた。

同日は2023年頃に予定している第4期がん対策推進基本計画の策定に向けたスケジュールを確認。まず第3期計画の新しい施策を中心に中間評価指標の議論を実施した後、評価指標を元に中間評価の議論を行い、「中間評価報告書」を公表。その後、第4期計画策定の議論に入る。

■受動喫煙の目標変更を厚労省が説明

なお、第3期計画の受動喫煙の目標は「2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて受動喫煙対策を徹底し、本基本計画の計画期間中において、望まない受動喫煙のない社会をできるだけ早期に実現する」というもの。しかし昨年6月に協議会が計画案を取りまとめた時の目標は「2020年度までに職場、家庭、飲食店など全ての場所で0%を目指す」だった。

この変更は、昨年6月以降、健康増進法改正案に関する厚労省と与党との調整が難航した結果、今年3月、望まない受動喫煙の防止を目的とした健康増進法改正案が閣議決定され、この改正案を踏まえ、第3期計画の受動喫煙の目標が決まったため。

同日の協議会は第3期計画案を取りまとめてから1年ぶりの開催だったことから、受動喫煙の目標の変更について厚生労働省が説明した。佐々木昌弘がん・疾病対策課長は、「第3期計画案の肝要な部分の“ゼロ”をどう表現するか検討した結果、“ない”という同義の表現とした」と説明し、変更に理解を求めた。

がん対策推進協議会の新会長に就任した静岡がんセンター総長の山口氏(左)と会合の冒頭に挨拶した加藤勝信厚労相

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