総務省消防庁は22日、7月の熱中症による救急搬送状況(確定値)を公表した。全国の搬送者数は5万4220人(昨年同月比2.0倍)、死亡者数は133人(同4.3倍)に上り、2008年の調査開始以降、最多を記録した。太平洋高気圧の勢力が日本付近で強く、東日本では7月として統計開始以来第1位、西日本では第2位の高温に見舞われたことが影響した。
7月の搬送者数を年齢区分ごとにみると、高齢者(65歳以上)が2万6269人(48.4%)で半数近くを占め、次いで成人(18歳以上65歳未満)が1万9609人(36.2%)、少年(7歳以上18歳未満)が7776人(14.3%)、乳幼児(生後28日以上7歳未満)が566人(1.0%)となっていた。
初診時の傷病程度別では、軽症(外来診療)が3万4738人(64.1%)、中等症(入院診療)が1万7779人(32.8%)、重症(長期入院)が1389人(2.6%)、死亡が133人(0.2%)だった。発生場所別では、住居が2万3206人(42.8%)で最多を占め、次いで道路が6839人(12.6%)、屋外が6376人(11.8%)などと続く。
搬送者の構成比の傾向は年齢区分、傷病程度、発生場所とも昨年と概ね同様となっている。
都道府県別で人口10万当たりの搬送者数が最も多かったのは岡山(74.94人)で、次いで岐阜(67.13人)、京都(66.08人)、奈良(65.31人)、群馬(64.14人)の順だった。