厚生労働省は12日、2018/19シーズンのインフルエンザワクチンの供給量が約2650万本で、昨シーズンの使用量を上回るとの見込みを発表した。ただし、複数回接種が増えると需給が逼迫する恐れがあることから、13歳以上への接種は「原則1回」とするよう、都道府県を通じて医療機関に周知する。必要量に見合ったワクチンの購入も呼び掛ける。
昨シーズンはワクチン製造過程でウイルス株を再選定した関係で、シーズン序盤の供給量が例年を下回った。シーズンを通しての供給量(2643万本)は使用量(2491万本)を上回ったが、インフルエンザが記録的な流行となったことも加わり、地域や医療機関によっては一時的にワクチンが入手困難となった。
厚労省によると、今シーズンのワクチン製造を巡っては、猛暑によってウイルスを培養するための鶏卵の生産に影響が出たものの、ワクチン製造量の減少にはつながっていないという。接種が開始される10月当初には、例年並みの1000万本程度が供給される見通し。