日本医療機能評価機構は15日、酸素ボンベの残量の確認不足により、患者の呼吸状態に影響が出た事例が相次いで発生しているとして、医療関係者に注意喚起した。
使用中の酸素ボンベの残量がゼロになった事例は、2010年10月~18年11月の約8年間に9件報告されている。そのうち5件では酸素ボンベを検査中や待ち時間など搬送時以外にも使用しており、3件では使用開始時の残量は満タンだった。事例発生の主な背景には、ボンベの使用可能時間の確認忘れや、検査室の中央配管の状況を搬送前に確認しなかったなどの準備不足がみられた。
同機構では、事例が発生した医療機関の取り組みとして、①酸素ボンベの使用は搬送時のみとし、中央配管がある場所では速やかに切り替える、②酸素ボンベ使用中は引継ぎ時、検査中、検査終了時などに酸素の残量を確認する、③検査時は酸素投与量と患者の状態に応じて医師や看護師が付き添う―の3つを紹介し、再発防止を呼び掛けている。