日本の感染症診療を牽引し、教育者としても名高い。現在は複数の医療機関の感染症コンサルテーションや教育・講演活動、診療で全国を飛び回る。「発熱、CRP・白血球上昇に対して抗菌薬などを使わない」「重症度を正しく理解する」といった『感染症診療の原則』を20年以上、伝え続けてきた。講演を繰り返し聴きにくる教え子も多く、「青木先生の話はするめみたいに噛んでいるうちに味が出てくると言われます」。
講演は医師のみならず看護師や薬剤師にも分かりやすいことが特徴。勤務医時代には清掃スタッフにも『感染症診療の原則』を話していた。「逆に言えば、そのくらい感染症で考えなければいけない原則はオーソドックス。医療として感染症にアプローチする1つの基本的なエッセンスは変わりません」
若手医師のカリスマ的存在だが、「教育の効果は教師の能力依存性ではなく、生徒の能力依存性」と謙遜する。「優秀な生徒が優秀な教師となって私の考え方を広めてくれるようになった」と述べる通り、教え子には日本の医療をリードする立場になった医師も多い。その教育力の秘訣は青木さんの持つネットワークにある。「優れた人に優れた先生を紹介すると、さらに成長していく。教え上手な仲間がたくさんいるので、仲間をつなげるのは好きかもしれません」
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