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肺癌の免疫チェックポイント阻害薬

No.4948 (2019年02月23日発行) P.50

長井良昭 (自治医科大学呼吸器内科)

萩原弘一 (自治医科大学呼吸器内科教授)

登録日: 2019-02-20

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【ニボルマブ,ペムブロリズマブが良好な成績を記録】

肺癌治療は分子標的治療薬の開発,原因遺伝子の特定により劇的に変化した。近年,新たな治療として免疫チェックポイント阻害薬ニボルマブ,ペムブロリズマブの効果が報告され,肺癌治療におけるさらなる進歩が起きている。

非小細胞肺癌に対する2nd-line治療としてニボルマブが,標準治療であるドセタキセルと比較して有意に予後を延長したことで,2015年にわが国でも保険承認された1)2)。その後,PD-L1高発現の非小細胞肺癌に対して,1st-line治療でペムブロリズマブが,標準治療であるプラチナ併用化学療法に比較して有意に予後を延長することが示された3)。さらに,ニボルマブ投与患者の5年生存率は16%だったとの報告も行われた。これは,従来の化学療法の成績を大きく上回っている4)

バイオマーカーとして,腫瘍におけるPD-L1発現,体細胞塩基変異数などが相関するとの報告がある。しかし,PD-L1低発現でも効果を認める症例があり,より良い効果予測因子が求められている。

化学療法,分子標的治療薬との併用療法,新たな標的分子を抑える免疫治療の開発が進められており,免疫治療のさらなる進歩が期待される。

【文献】

1) Brahmer J, et al:N Engl J Med. 2015;373(2): 123-35.

2) Borghaei H, et al:N Engl J Med. 2015;373(17): 1627-39.

3) Reck M, et al:N Engl J Med. 2016;375(19):1823- 33.

4) Brahmer J, et al:AACR Annual Meeting 2017.

【解説】

長井良昭,萩原弘一 自治医科大学呼吸器内科 *教授

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