ファイザーと丸石製薬は、両社が販売するα2作動性鎮静薬「プレセデックス」(一般名:デクスメデトミジン塩酸塩)について、急性循環不全改善薬の「イノバン」(同:ドパミン塩酸塩、協和発酵キリン)や「ドブポン」(同:ドブタミン塩酸塩、テルモ)との取り違えによって「重大な健康被害につながる恐れがある」として、医療関係者に文書で注意喚起した。シリンジラベルとブリスター(透明容器)包装表面の製品名の確認を呼び掛けている。医薬品医療機器総合機構(PMDA)も2月25日に情報提供を行っている。
プレセデックスとイノバンおよびドブポンについては、プレフィルドシリンジのラベル・押子接続用部品やブリスター包装の外観・色調が類似しており、これまでにプレセデックスにおいてヒヤリ・ハット事例が3件報告されている。ファイザーと丸石製薬は「ブリスター包装の側面・裏面からの製品識別は困難」であるとして、必ず表面の製品名を確認するよう呼び掛けている。
製剤の写真などはPMDAのホームページ(https://www.pmda.go.jp/files/000228133.pdf)で確認できる。